11日目・シナイ山登頂と聖カタリーナ教会


シナイ山登頂


深夜1時。予定通りに起きてしまった。寝坊したら、それを最後の口実に登頂をサボろうと思ったんだけど、こうなったら行きます。ええ、駱駝で。
ホテルを出発したのは、午前2時。まず、登頂口手前のレストハウスで熱いお茶を飲みながら、説明を聞く。
シナイ山・・モーゼが十戒を授かった山。現在地の標高が1500m。山頂が2280m。全部で階段は約3800だけれど、最初の3000は危ないので新しい登山路を登っていくこと、最後の800段は厳しいけど、そこまでくれば今一息だから頑張りましょう、って。
・・・・何回聞いても同じ説明だ。当たり前といえば当たり前だけど。はい、わたしは一人で駱駝で行きます。みんな頑張ってね。それにしても、次々と人が増えてくる。凄いなあ。

登山口の最初の方で一人駱駝さんに乗って、駱駝道に分かれて・・・ちと寂しいけど、いつの間にか駱駝引きのおじさんがどんどん客を捕まえてくるので、結構、にぎやか。
わたしの駱駝を引いてたおじさんが、客引きに行ったまま居なくなってしまったときには驚きましたけどね! しかし、なんと、駱駝さん、一人(匹?)でどんどん登って行きます。意外と賢いんだね。どうも、この駱駝さん達、ベドウィンが共同で管理しているらしい。

駱駝の背中は馬やロバに比べて広いので、案外、安定もいいし。30分もすると眠くなってきた。周りは暗いから見るものもないし。ひょっとすると寝ながら運んでもらえるかも・・・とはいえ、どんどん夜明け前の寒さが厳しくなってくるので、さすがに眠りはしませんでしたが。見上げると星が綺麗だ〜。いいなあ〜。こういうの。上を向いて行こう〜〜。

駱駝に揺られて1時間半くらいだったか・・・最後の階段前のレストハウスに到着。料金も10ドルでそれ以上、ぼられなかったし・・・・しばらく寒さに震えながらお茶を飲んでいると、ツアーのみんなが到着。結構、疲れ果てているメンバーもいるみたいで・・・駱駝は正解だったみたいだ(元気いっぱいの人も多かったですけど)。

で、これから、最後の800段。これは自力で登るしかない。正直、冷え切った体ではきついけど、救われるのは、大混雑だということ。キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒・・彼らにとっては共通の聖地なので、大混雑なのですよ。おかげで、休み休み登ることになるので、なんとか登れるんですね。私みたいな体力なしの根性なしでも。

そして、暗い山頂で大混雑の中、日の出ポイントを探す・・・・なんとか上手く、もぐりこみました。空いてるところに。
・・・空は明るくなってきたけど、お日様が見えない。雲が出てるので、なかなか、顔を出さないらしい。周りで、色んな国の言葉で、どうしたんだ、いつでて来るんだ、と話している(よくわかんないけど、たぶん、そういってたのは間違いない)。

が、しかし、日が昇らない朝はない。でました〜〜。雲があるおかげで、かえって金色に染まって綺麗ですう〜〜



湧き上がる歓声と拍手! これって万国共通ですね。キリスト教徒もユダヤ教徒もイスラム教徒も喜んでおります。彼らの拍手は、古来、お日様を拝んでいた日本人とは違うものなんでしょうけれど。

さあ、後は、お茶で体を温めなおして、下山するのみ。
が、しかし、明るくなって初めて、自分達が登ってきたのがどういうところか、知って・・・青ざめる・・・。よく登ったね、こんなすごいところ・・・・ちなみに白いのは霜です。すべって、かなりコワイ。最初に登ったモーゼはやっぱり、凄い。普通、一人で登れないよね。こんなところ。信仰というものは、凄いものなんですね。

下山には、2時間くらいかかったかな。

途中、お仕事を終えた駱駝さんたちが休んでいる。


わたしを乗っけてくれたのは、どの子なんでしょう。

いっぱいいて、わかんない(笑)。

しかし、駱駝さんは楽です。
私も勧めます。
別にベドウィンにリベートもらってませんが、体力ないからと諦めずに、駱駝さんに乗って挑戦しましょう。

どうせ最後の階段は大混雑だから休み休み登ることになるし。

山頂からの日の出は感動的だし。


一度、ホテルに戻って朝食を食べてから、聖カタリーナ教会の観光。


聖カタリーナ教会

聖カタリーナ教会は、シナイ山の麓にある世界遺産にもなっている教会。

左は下山するときに撮ったもの。
まるで要塞みたいだ。

ここは聖書にモーゼが山に登ろうとしたときに、燃えているのに燃え尽きない「燃える柴」があったといわれる場所。

聖カタリーナというのはキリスト教徒であることを宣言してローマ軍に処刑された聖女で、この教会に祀られているといわれている。

この教会も信仰心あふれる人たちで大混雑。教会内部は一切、写真が禁止されているが、多くの見事なイコンがある。ギリシャ正教とのつながりが深いらしい。

左下の写真が、聖書の「燃える柴」があったところの礼拝堂を横から撮ったもの。
右下の写真は、教会の鐘楼。


聖カタリーナ教会をひととおり見た段階で、もうお昼近く。
本日の観光はこれにて終了。なんせ、夜中の2時から動いてますし。
後はひたすら昨日と同じ道をカイロに戻る。




疲れで爆睡していたわたしたちだったが、なんと、途中、激しい雨で目が覚めた。

雨はどんどん激しくなってきている・・・・昨日、ランチを食べたレストランについたころには、もう、雨と砂嵐が吹き荒れて、台風より凄い状態。
めったに、こんなことはないらしいけど・・。

誰か、神の怒りに触れたのか?
シナイ山で、馬鹿やったのがいるのか?
思わず不安になるツアー一行。

しかし、

雨が上がって、カイロに戻る途中、砂漠に虹が出た。
エジプト人にとっても珍しいことらしい。

だから、きっと、この虹はいいしるしなんだと思う。



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