13日目・カイロ




エジプト最終日

あっという間。
さすがエジプト、世界に冠たる観光地だけのことはある。
遺跡の他にも砂漠にシナイ山・スエズ湾と変化が多くて、見どころも多かったな〜。

テロ防止・観光客の安全第一で観光が制限されているけれど、自由に観光ができるようになったら、もっと楽しいのだろうに。
早く治安がよくなればいいのに。

そんなことを考えつつ、朝、ホテルの部屋から外を見ると、霧が凄い。
意外だけれど、冬の、この時期、カイロの街は霧が多いらしい。
元旦の日にルクソールからの飛行機が飛ばなかったのも霧が原因だったけれど、なるほど、たしかに、これだと飛行機飛ばないかも。



サラディンの城塞、モハンマド・アリ・モスク



エジプト最終日はカイロ市内の観光。

まずは、サラディンの城塞と、その中にあるモハンマド・アリ・モスクへ。


サラディンといえば十字軍を打ち破り、敵である十字軍からも崇拝された英雄。
ここは彼が建てた城塞(シタデル)。

サラディン後も、アラブの行政の中心地として建築が続けられたということで、かなり広い。

サラディンの城塞は12世紀から建築が進んだものだが、この中にあるモハンマド・アリ・モスクは19世紀に建てられたもの。

ムハンマド・アリはオスマン帝国からエジプトを独立させた人物だけれど、実はアルメニア人でエジプト人ではないのだそうだ。しかし、エジプト近代化の基礎を築いた人物として評価されているらしい。彼の孫の時代にはイギリスの支配が始まってしまうのだが・・・。
ここで、現地ガイドさんから言われて改めて驚いたのは、ムハンマド・アリ朝を倒したナセルのエジプト革命が2300年ぶりのエジプト人によるエジプト支配だということ。言われてみれば、紀元前にアケメネス朝ペルシャがエジプトに侵攻して以降、これを解放したアレキサンダー大王にしろ、その後のクレオパトラを生んだプトレマイオス朝にしろ、エジプト人ではない。アラブの時代になってからも、支配者は常に外国人だったということで、エジプト5000年の歴史とはいっても、実は後半の半分はエジプト人以外に支配されていたわけだ。それって、なんか凄い話だよね。日本じゃ想像がつかないね・・・。

話をモハンマド・アリ・モスクに戻すと、このモスクはアラバスターのモスクとも呼ばれていて、エジプト人御自慢のモスクらしい。
このモスクの中庭にはラメセス2世のオベリスクと交換にフランスから贈られた、もう壊れている時計もある。内部にはレバノン杉でできた説教台もあり、ランプがとても美しい。



エジプト考古学博物館


お次は、エジプト考古学博物館。

内部は写真厳禁なので、建物正面を。

ここはツタンカーメンの秘宝を始め、古代エジプト美術の優品がごろごろとある。
ほんとに、ごろごろ、ある。

収蔵品の数に建物の大きさが追いついていない。収蔵品多すぎ、人も多すぎ・・。

ツタンカーメンのマスクなどを展示する宝石の部屋などは、ほとんどバーゲンセール中と変わらぬ混雑ぶり。
でも、とにかくすごいですけどね。あんなに小さなツタンカーメン王墓でこれだけのものがあったのなら、他のファラオの墓が荒らされてなかったら博物館がいくつあっても足りないでしょうね。

他にも歴史や美術の教科書で見たよ、という優品がごろごろしている。

ラメセス2世を始めとするファラオのミイラは特別料金を払わないと入れないミイラ展示室にある(いらっしゃる?)。ラメセス2世と父セティ1世は、ミイラになっても似ています。

ラメセス2世は亡くなったとき80歳を越えていたというけれど、なかなか品のあるいい顔をしている。威厳のある立派なファラオだったんだろうなあ。

他に、ラメセス2世の息子で出エジプトの時のファラオと噂されるメルエンプタハのミイラもある。このメルエンプタハのミイラは色が白くて、それがモーゼの出エジプトの際、紅海で溺れ死んだからだ(海の塩で白くなったんだ)と噂されているらしい(たぶん、科学的根拠はない)。
ともかく2時間半では、時間が足りなすぎる。自由時間だけで2時間くらいは欲しいところ。ツアーだといつも物足りないのは博物館の時間が短いこと。せめて1日ゆっくり見たいなあ。



ハーン・ハリーリ

ナイル河に浮かぶレストランでエジプト最後の食事を取って、あとはハーン・ハリーリで出発まで自由時間。

ハーン・ハリーリといえば、エジプトでも有名なお土産スポット。

右の写真は大通りだけど、ここから小道を入っていくと、観光客を待ち構える店がずらずらと並んでいます。

ここでは、ぼられるとか、買うまで閉じ込められるとか、色々噂は多いよね。
でも、戦う買物が好きな人にはたまらないでしょうね。

水パイプとか銅細工のお皿とか、パピルスとか、色々な置物とか・・・。

時々、おじさんと猫が店番やってたりする。
おじさんに言わせると猫は「まいふれんど〜」なのだそうだ。猫もなで放題。人間を信用しきっているというか。
それにしても、エジプトの人も猫好きだなあ。猫なでてると、色々と話しかけてくれる。

ぐるりと一周してから、店を冷やかしてもよかったんだけど、あんまり買いたいものもないし、チャイでお茶することにしました。

エジプトのチャイはおいしいんですよ。
ミントが入っているのが好き。

水煙草などを試していたら、お店に右の子猫が入ってきまして。

というか、声かけたら飛んできた。
らぶり〜。
頭なでてやろうとすると、自分からじゃんぷして、頭をぶつけてくるんですよ〜。
変な奴〜。だけど、かわゆい〜。

この後、集合時間まで、この子と遊ばせてもらいました。
いやあ、エジプト最後で、こんなかわいいのと遊べるとは思わなかった。
もうちょっと器量がよければ連れて帰りたくなるところ(笑)。




ということで、エジプトの旅もおしまい。やっぱり、凄いね、エジプト。メジャーな遺跡巡りというのも、おろそかにしてはいけないな。遺跡好きを自称するなら、一度は来ないと話しにならないかもしれない。手荷物検査とかがうるさかったり、コンボイでの移動を余儀なくされるのは辛いけど、でも、やっぱり来てよかったと思う。もっと勉強してまた来れば、もっと違う発見があるのだろうな。

・・・・残念なのは、帰国後、ハリ・ハリーリで自爆テロが発生したこと。あの店番のおじさん達や猫達は元気にしているんだろうか。エジプトの多くの人は観光で生活しているし、テロなんか、決して許していないのに。早く治安がよくなって欲しいと、しみじみ思う。


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