グアテマラ・ホンジュラス・ベリーズ・メキシコ遺跡の旅

ティカル・ティカルと歌に歌って、はや数年。ツアーにふられ続けて、はや数年。
いや、正確に言えばツアーは出ているのだ。だけど、ほとんどのツアーが、あのティカル遺跡がグアテマラシティからの飛行機使っての日帰り観光なのである。駆け足で回るだけでも4・5時間という広大な遺跡なのにもかかわらずだよ。そんな日程は、けちなわたしには許せないのである。金をかけるからには元を取りたいんだい。
毎年冬のツアーが催行せず・・・GWのツアーも催行せず・・・いつになったら行けるのか、ため息をついていたら(とはいえ、ちゃっかりペルーに行ったりもしているわけだが)、なんと、な〜〜んと、ティカル終日観光を謳うツアーが「夏」に催行するというのである。

ティカルの夏・・・といえば、ゆ〜めいな地獄の雨季である。Gパンが絞れるほどの汗と噂されるジャングルの夏に、なぜにツアーが催行されるのか。おまけに既に行っているメキシコが入ってるツアーなので日数も多いし、いつもの旅行社と違ってお値段も高い(更に言えばメキシコは駆け足だし、日程にもちょっと難があるしさ)。けちなわたし(貧乏とも言う)にとっては、参加するか否か、究極の選択である。
う〜〜ん、う〜んと悩んだけど、やっぱ、行くしかないでしょう。行ける時にいくのだ。それが信条なのだ。えいっ。

ということで、成田からダラスまで12時間、ダラスからグアテマラシティまで3時間。

グアテマラは地図で言えばメキシコの下、南北アメリカ大陸のくびれた部分、中米の国である。

グアテマラの首都・グアテマラシティに着いたのは、夜だった。

着いた高そうなホテルで出迎えてくれたのが極楽鳥花。
ご〜〜かである。
すご〜〜い。
やっぱ、高いホテルは違う、と感動である。

そう、このときは知らなかったのだ。日本じゃ1本でも高いこの花が、ここでは路地端に群生して咲いてるということを。

ジャングルのある国なのである。
そして、雨季は地獄の暑さだけでなく、花が咲き乱れる季節でもあったのである。




観光1日目・古都アンティグア




寝坊もせず、無事、1日目の朝である。
ホテルの朝は意外と涼しい。
実は首都グアテマラシティは標高約1500mの高原地帯にある。マヤの遺跡はジャングルに多いのだけど、スペイン人達は、過ごしやすい高原地帯に街を築いたのだろう。

気持ちがいいので、ホテルの部屋からベランダに出てみた。

なんか、富士山に似た山がある。
これはグアテマラ富士といわれるアグア火山。

今日は、このグアテマラシティから古都アンティグアに行き、市内観光の後、更に移動してアティトラン湖という美しい湖のほとりの町、パナファッチェルに泊まる予定。
アンティグアはスペイン植民地時代のグアテマラの首都であり、コロニアル風の街並みが売りの世界遺産。富士山みたいなアグア火山の麓にある。
そして、アティトラン湖周辺は、マヤの末裔の人々が暮らす地域である。

マヤの末裔の人々・・グアテマラはマヤの中心地といってもいい(実はメキシコよりもグアテマラの方が純粋なマヤの遺跡は多い)。
マヤは世界のどこよりも早くゼロを発見し、目測だけで6〜7世紀には1年を365.2420という現在の365.2422に限りなく近い数字を割り出し(グレゴリウス暦は、やっと16世紀)、各地に壮麗な神殿を築きながら、なぜか900年ころ、日本で言えば平安時代の初めに突然衰退する。

その後も、マヤの人々はこの地方に住んでいたのだが、衰退していたこともあって、メキシコのアステカ帝国を滅ぼしたスペイン軍に、あっというまに征服されてしまう。征服したのはアステカ帝国を滅ぼしたコルテスの部下アルバラード。1523年というから、信長の生まれる11年前のこと。

それ以来、長いスペイン植民地時代が続き、更に、スペインからの独立を果たした19世紀になっても、マヤの末裔の先住民・インディへナ達はコーヒー栽培などのために土地を奪われ、強制的に使役され、悲惨な状態が続いていた。

そんなインディヘナの開放・貧農の救済のために20世紀半ばから社会主義的な運動が起こり・・・、なんと有名なゲバラも一時はグアテマラで活動していたんだそうだ。
だけど社会主義的な革命家の活動を恐れたアメリカが介入し、以後、米ソ冷戦下においてグアテマラは長い内戦状態が続く。

内戦が終結したのは、1996年。

実は、まだ、10年も経っていない。
そのため、グアテマラは、まだ決して豊かではない。
道行くバスも旧式のボンネットバスばかり。
わたしたちツアーのバスも、ちっちゃなワゴンである。


ちっこいバスに揺られること1時間ちょっと。

バスはアンティグアの街に入って行く。

街に入るとバスはぐらぐらと揺れる。というのも石畳が敷かれているのである。

街の中心の広場ソカロでバスを降りる。

スペイン植民地時代の街並みらしく、ソカロにはカテドラルが建っている。

お洒落である。

しかも、お洒落なスペイン風の教会の前には、さりげなくハイビスカスの花がたくさん咲いているのである。ううむ。

で、これからアンティグア市内観光なんだけど、この街が「かっての首都」になったのは地震で壊滅状態になったから。グアテマラは日本と同じ火山国・地震国なのである。で、なんといたるところに残っている地震の爪あとが見どころとなっている。


たとえば、上の写真のカテドラルも正面こそ立派であるけど、裏に回ると左の写真みたいな状態なのである。

・・・ってわかるかな。

これは天井近くの柱の飾りなんだけど、天井は落ちて青空がのぞいているんである。

天井が落ちたり、柱が倒れてたり・・・

こんな凄い被害をもたらしたのは、1773年の大地震。

本当は、再建したいらしいんだけどね。
お金がないんだって。

でも、この崩壊した建物、というのが、妙に旅人の詩情をくすぐるというか人気なのである。

それにグアテマラシティに遷都されたことで、かえって、この街には昔の風情が色んなところに残り、それが世界遺産となった理由らしい。

カテドラルを出て、前の広場・ソカロを散策。
中央にある噴水なんかもお洒落である。

でもね、この噴水、よく見ると女性の胸から水が出てるの。
わかるう?

一歩間違えばセクハラだよね〜〜。

でも、お洒落だからいいか(笑)。

この写真には写せなかったんだけど、実は、公園内も花がいっぱいである。

カテドラルに面したところにハイビスカスがたくさん咲いていることは前に書いたけど、ハイビスカスだけじゃない。
木には赤い綺麗な花が咲き、他にもカンナとか、鮮やかな花が咲き乱れているの。

ここアンティグアも標高1520mという高原の街で過ごしやすいんだけど、花は鮮やかである。

雨季に来たのがよかったのかな〜〜。
とか思いながら、広場をうろうろしていると・・・

よってきます。
売り子さんたちが。

彼女らは、アンティグア近郊の村に住んでいるマヤの末裔のひとびと。

貴重な現金収入を得るために、布などを売りに来ているわけ。
でね、荷物は頭に乗せるんだよ。
わかる?

でね、でね、ちょっとでも彼女らの売り物に興味関心を示そうものなら・・・・
囲まれます。
あっという間に、群がってきます。

気が小さい人は、何か買わずにはいられないでせう。

でも負けないもん。
明日はマヤの人たちの市場に行く予定だし、今日から買物をしていたら金が続かないのだ。


ソカロから移動して、ラ・メルセー教会というところに移動する。

途中にあるのが、この時計台。
綺麗な黄色。
この色は、ペルーのリマで見た色だ。
スペインのひとたちが好きな色なのかな。

周囲の家も綺麗な色に壁が塗られている。

この時計台、実は、反対側に回ると、下のアーチからアグア火山が見えるということで、アンティグアの撮影ポイントとなっている。

でもね、朝、ホテルからあんなにくっきり見えた富士山みたいなアグア火山・・・雲がかかって見えなくなってきてるの。

やっぱ、雨季だから雲が出るのか・・・雨季って旅行にとっては得なのか損なのか。

まあ、どちらにせよ、綺麗な街並みなのは間違いがない。


時計台から歩いて数分で、ラ・メルセー教会。

わ〜〜お、という綺麗さ。
黄色い壁の上に白い漆喰で美しい装飾が施されている。
地球の歩き方によると、アメリカ大陸の教会美術史の中でしばしば取り上げられるほど有名な建物なんだって。
綺麗だもの。納得。

で、この建物も裏の方は廃墟になっている。中庭には中米一の大きさという噴水もあったりする。
ここは、実は男子修道院で、噴水の中で魚を飼っていて修道士さんたちが食べてたんだって。

この建物が男子修道院というのは不思議な気がする。

見学を終えて出てきたところで、結婚式にぶつかった。
花嫁さんはうれしそうである。きっと、地元の女の子の間では、この教会で結婚式をあげるのって憧れなんだよ。
こんなに綺麗でかわいいんだもの。




ここで、ランチ。

右の写真は、レストランの噴水。

生花が、びっしりと活けられている。
綺麗綺麗。

ここの国の人は、お花が好きだなあ。


食事は・・・う〜〜ん、結構、食べやすいという感じかな。
まあ、肉は硬いんだけど。











昼食のあとは、カプチナス修道院。
こっちは女子修道院で、やっぱり廃墟になっている。
左は中庭。
やっぱり噴水がある。

女子修道院の方が地味なのが不思議。

この修道院には小さな個室がぐるりと幾つも並んでいる丸い奇妙な建物がある。。
女子修道士がお祈りしたり修行したところなんだって。
部屋にはベッドとトイレ、それに棚のスペースがあるだけ。

おまけにお祈りを監視されるような作りになっている。大変だったんだね。修道女って。
裏庭には花がたくさん咲いている。修道女の憩いの場だったんだろうか。
ここに咲いていた紫の花をお花のアルバムにUPしてみた。ちょっと寂しげな清楚で綺麗な花だ。
アンティグア観光を終わり、バスはくねくねした山道をアティトラン湖に向かう。
段々と雲が多くなってきている。

そして、アティトラン湖のほとりのホテルについてまもなく・・・
凄い雷である。思わずみとれてるほどの稲光。

凄い凄い。暗くなった湖の上を雷がびかびか光ってる。未知との遭遇のマザーシップが上にいるんじゃないかと思うくらいの派手な光りかたである。
おまけに落ちるんだ、しょっちゅう。
びか〜〜〜っと縦に横に光る光る。
音も、もちろん凄い。ごろごろ〜〜なんてもんじゃない。怖いほどの雷の音。うう。豪快というのか

そして、滝のような雨。
台風の凄いときのような雨がまっすぐに落ちてくる。すっご〜〜い。これが、雨季の雨というやつか。うわ〜うわ〜。興奮こうふん。うきゃあ(わけわからなくなっている)。

・・・雷に興奮して疲れたわたしは、夕食後、すぐ寝てしまったが、なんでも、真夜中の湖の上は満天の星空だったらしい。

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