4日目・コパン遺跡


今日はグアテマラ・ホンジュラスの国境を越えて、まず、ホンジュラスの世界遺産コパン遺跡を見る。ティカルに次ぐ、今回の楽しみのひとつ。


早朝、リオ・オンドのホテルをでて、国境までは2時間ちょっと。
昔は道が悪くて大変だったと聞いていたけど、快適なドライブである。

で、右が国境というか国境緩衝地帯というか。なんか、のどかな・・・。
写真撮影おっけ〜の国境なんて珍しい。記念撮影用とも思われる遺跡から持ってきたらしい石彫りなんかもあるんだぜ。
ここは、コパン遺跡目当ての観光客が多いからなんだろうけど・・・。

真ん中に移っているトラックは、青いバナナを満載していた。


そして、国境を越えると20分もしないうちにコパン遺跡である。ほんと近いんだなあ。

国境越えのあたりで雨がぱらついたので不安だったのだけど、幸い晴れてきた。よかった〜。

遺跡の入口では、左の写真のようにコンゴウインコがお出迎え。

放し飼いである。
檻にいるんじゃないのよ。遺跡公園の塀にとまってるの。
10羽以上はいたんじゃないのかなあ。



更に進むと、いきなり視界が開け、緑の大広場。

ここが、グランプラザ。

ここにコパンを代表する石碑(ステラ)や祭壇があるのだ。

わ〜〜お。

気がはやる。
写真も撮りたい♪

しかし、ここでガイドさんが冷静を呼びかけるのである。
「レプリカもありますからね〜。」
そうなのである。
たとえば、このステラA。
コパン13代の18ウサギ王という、けったいな名前の王様の時に、コパンでは丸彫りとか高浮き彫りとかいわれる深い彫りの美しい彫刻が盛んになるのだけど、これは、その代表作のレプリカなのである。
よく見ると、ちゃんとレプリカの表示もある。
結構、良心的。

要は、雨ざらしにしておくと、どんどん痛むので、いいものは博物館で保存し、遺跡にはレプリカを置こうということらしい。

う〜〜ん。そう聞いてもなあ、やっぱり撮っちゃうよねえ。

おまけにコパンの浮き彫りは前だけでなく後ろも左右の横も綺麗なんである。
したがって、一つにつき、4枚写真を撮っちゃったりする。

うう。おばかだ、と思うんだけどねえ・・・。下手だしね・・・ううう。
あ。フィルムがもう36・・・凄い消費量・・・。

ともかく、このグランプラザには石碑(ステラ)や祭壇がごろごろしている。

石碑の多くは18ウサギ王を彫ったものだけど、みんな、それぞれに違いがあって、同じ顔だけど飽きない。
それにしても、18ウサギの若いころ、髭をはやしてからを表裏で描いた・・とかいうのもあるぜ。
これだけ自分を彫らすなんて、よっぽど自己顕示欲が強かったんだろうなあ。

他にも双頭の蛇とか亀とかの彫刻もある・・・

いろんなのが展示してある様子は、ちょっとした野外美術館みたいだ。


グランプラザを進むと、ちょっとした高台があり、そこからは球戯場と天幕がよく見える。

球戯場には、なぜか、インコの頭の彫刻がたくさんある。
それだけではなく、球戯場の上の建物にもインコの装飾がたくさん・・・。
でも、ここのインコはかわいくはない。
むしろ・・どことなく凶暴そうである。
いや、力強いとか言って欲しかったのかな・・。


などと、インコ評論家になりながら、天幕の中に入る・・ここが、有名な神聖文字の階段。

なんでも、この階段、一段一段というか、石の一つ一つにマヤの神聖文字が刻まれていて、この階段全体がコパン王朝史を記録するものとなっているのだ。

ところが、発見された当時は、階段が崩れ、石がばらばらになっていた。
だから、石の一つ一つに刻まれている文字を調べて、それをきちんとした文章になるように組み合わせて・・・で、大変な苦労の末、めでたく修復完了したのだそうな。

その修復作業は、世界一巨大で複雑なジグゾーパズルとまで言われた困難なものだったそうだから・・・ぜったいに保存するぞ、という気分になるのも分かる気はする。

でも、よく見ると、結構、石の字は薄れている。
こんな状態で、本当に分かったのかな。


やっぱり暗いのは気になるなあ。
それに天幕自体が遺跡の雰囲気壊してるよね。他の保存方法、ないんだろうか?

神聖文字の階段の天幕から出ると、そこにもやはり階段。

ちょっと崩れかけた階段という気もするが、上の方を見ると人がいるじゃないか。

登っていいのか、って聞いたら、駄目です、縄張ってありますと言われた。
うん。下から5段目くらいのところに張ってあるね・・・。

ガイドさんによると、この上がアクロポリスという神殿が密集するところなんだって・・・。さっきの神聖文字の階段もそうだけど、これも神殿に続く階段だよね。階段の前に石碑と祭壇があるし。
階段が登れないので、上の写真の右の方からジャングルを通ってアクロポリスを目指す。
ところが、薄暗いジャングルに、頭蓋骨の形に彫った石が転がってたりする。
怖いじゃないか。
どうやら、発掘されていない墓とかがあるらしい。

で、アクロポリスに登ると、立派な建物があるのだが、その建物の壁面を飾ってるのが、こんなに怖い顔した神様なのである。

これも上に屋根(トタン板である。とほほ)があるので、顔が暗くなっているが・・・暗黒神とかいわれているらしい。

それにしても・・・この暗黒神のアップの写真を撮ったつもりになってたけど、ないなあ。
どうも、無駄な写真が多くて、大事な写真が撮れてない(苦笑)。

まあね、よく分からないかもしれませんが、怖い顔をしているのですよ。
なんで、こんな怖い顔の神様を飾るのでしょうね。手に持ってるのはたいまつですかね。
マヤの人たちの考えてることはわかりませんねえ。

この暗黒神のそばの神殿16というピラミッドの前にあるのが、有名な祭壇Q

これも本物は博物館にあるので、どうせだから博物館にあった本物の写真。

コパン歴代の王様が4人づつ並んでいるのである。

有名なのは初代が16代に王権の象徴である杖を渡している正面なのだけど、他の面も面白い。
初代からぐるりと順番に刻んであるので、これが18ウサギとか分かるのが楽しい。



実は18ウサギ王は栄華を誇ったものの、属国であった近くのキリグアに戦いで破れ、首を斬られちゃったのである。
その後のコパンの王様達は、失われた権威を取り戻すために苦労をしたらしい。
16代の王様はパレンケの姫を奥さんにもらったということだけど、おそらくそれも権威回復のためだったのだろう。

でも、苦労の甲斐なく、17代の王様の治世は、僅か数年しか確認できないらしい。
パレンケから来た姫様は、その後、どういう運命をたどったんだろう。

写真はアクロポリスの東広場とジャガーの階段。ここらへんも気持ちのいい場所だ。

アクロポリスを一周して、コパン遺跡の観光終了。自由時間が欲しいよお、と言ったのだけど、今日はこれから大移動なので、自由時間より、隣接する彫刻博物館を見るというのである。
そっか、本物はそこにあるんだものね〜〜。と納得しつつ(ほんとは今日の宿泊地に着くのが遅くなっても自由時間が欲しいと思っているのだが)、博物館へ。

博物館の入口は蛇の口みたいになっててね、くねくねした蛇みたいな通路を進むと、いきなりロサリラの実物大レプリカがど〜〜〜んとある。これは結構、衝撃である。大きすぎて、上手く写真には撮れないんだけど・・・。

他にも博物館には、いいものが目白押しである。あら〜これも遺跡にあったのはレプリカなのね〜〜というカンジで、あるある。
他にも、遺跡から発見された優品が数多く展示されていて、この博物館はいいね。というより、ここ見ないと、レプリカばっかり見て終わっちゃうね。左の写真は、有名なこうもり。こうもりはマヤの世界では神様である。
これは、たぶん、建物の飾り。

真ん中のは、神獣?の上に水鳥が乗っている。

で、この水鳥は魚を加えてるのである。

なんというか・・・。

他に、かわいいカエルちゃんなんかもいたのだが(カエルは雨神ということで、今でも中米各国では人気がある)、写真にすると、残念ながら、丸い石にしか見えない(汗)。


この博物館には、コパン遺跡のものだけでなく、コパン遺跡から2キロほどのところにあるセプルトゥーロスと呼ばれるコパン貴族達の居住区のものも展示されている。

で、左がその中の一つなんだけど、手のポーズが王様とは微妙に違うね。
それに、面長で、はっきりいって18ウサギよりいい男に見えない?

結構、綺麗な顔の彫刻が多いんだよね。
こういうの見ると、いいなあ(なに)。



ということで、3時間ちょっとのコパン遺跡と博物館の観光終了である。かなり詳しく説明してもらったけど、欲を言えばもっとゆっくり見たかった。あんまり遺跡をふらふらぐるぐるできなかったし。本当はコパン遺跡の側に泊まって、ゆっくり1日見るのが理想なのかな。

コパン遺跡は、マヤの遺跡には珍しく「彫刻」が売りの遺跡である。なので(?)写真の数は凄まじいものとなってしまった。
遺跡のアルバムを別に作ったので、興味のある方はどうぞ。
しかし、写真が多いので、おそろしく重いはず。覚悟してどうぞ。
                             コパン遺跡のアルバムを見る

それにしても、昨日までの高原と違って、暑い。
ガイドさんが言うには、いやあ、今日は涼しいなあ、とのことだけど、暑い。

観光後の昼食のレストランではレモネード一気飲みである。
だって、氷が砕いてあって、冷たくて、凄いおいしかったんだもん。2杯目おかわりしちゃったよ。

でね、そのレストランに右の子がいたの♪
かわいいなあ。プランターの中でお昼寝してたんだ♪

後は、ひたすら大移動である。することないから時間でも測るか・・レストラン出発14時。

ホンジュラスから再びグアテマラに戻り、18ウサギの首を斬ったキリグア遺跡の側を素通り(残念、見たいよ〜)したのが17時ころ。
でも、地図で見る限り、ティカルはまだまだ遠い・・。
バスの車窓からは、バナナの木とかが見えるが・・・次第に眠くなる。

ガイドさんの声で目が覚めた。
グアテマラで一番大きな湖イサバル湖である。
正確に言うと、湖とカリブ海をつなぐドゥルセ川にかかる橋の上・・。

ここはリオ・ドゥルセという街で、ここはイサバル湖とドゥルセ川からカリブ海へのクルーズでにぎわう場所なのだそうだ。
この写真方向にボートで行くとカリブ海なんだって。
夕暮れの風景。

で、時計を見ると18時。
まだまだ、ティカルは遠い。

その後、猛烈な雷雨・スコールにあったり、天の川がくっきりみえるほどの満天の星空になったりという天候にもかかわらず、バスは頑張って走っていく。運転手さん、かなり運転が上手である。安全運転でいながら早いし。

おかげで、わたしらは爆睡していられたわけだが、ティカルにほど近いホテルについたのは、なんと、21時40分。
さあ、何時間のバス移動だったでしょうか。計算してみましょうね〜〜。

日程表から予想していたことではあったが、年配の人は疲れたんじゃないかな。
ホテルはペテン・イツァ湖という湖に面して建っているのだけど、さすがに真っ暗で何も見えない。それと気になるのは、この暑さ・・・夜なのに、やたら暑いぜ・・・。

でもでも、明日はいよいよティカル終日観光♪
たのしみ♪♪
クーラー全開にして、爆睡するのであった。

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