7日目

ベナレスといえば、やっぱりガンジス川の沐浴風景ということで、今日は朝から船に乗って沐浴風景を見に行くことになっている。

ベナレスというのは英語名であって、インドではヴァーラーナスィーという(舌噛みそう)。名前の由来は「ヴァルナー川とアシー川に挟まれた場所」ということらしい。
ここは昔からヒンズーの聖地だったということで、イスラムの侵略後、何回も弾圧があったものの、今でもインドを代表する聖地となっていることは言うまでもない・・・よね。

ということで、朝の6時15分にホテルを出たんですが、なんか街が霞んでおります。
・・・・・霧だ。なんか、嫌な予感。


ガンガー(ガンジス川)へ


バスを降りてガードまで歩く。

ガードというのはガンジス川沿いに堤から川の中まで階段状になっている場所のことで、ここで沐浴したり、火葬をしたりする。
ヒンズー教徒にとって、ガンガーでの沐浴は罪を流し、ここで死んで火葬され、灰を流してもらえれば天国にいけるんだそうだ。
ベナレスには60ものガードがあるんだそうだ。


それにしても、ガードを目指して歩くほどに霧が濃くなっている。

あたりには川に流す花やガンジス川の水を入れる小さい壷などを売っているお店が幾つも出ていて、かなりの混雑ぶり。
お花は真ん中にろうそくがあって、それを死者の供養のためにガンジス川に流すんだそうだ。
仏教徒の先祖供養とは微妙に違うんだろうけど、我々も船から流しました。




しかし、この霧はなんとかならないものかなあ。

一応、船から日の出を見ることになってたんだけど、他の船も近くまで来ないと見えないほどの霧。
お土産売りの船や、私達見たいな観光船がかなり出ているんだけど。

沐浴風景も、うっすらと見えるような見えないような。
船に乗るところでも沐浴やってたけど、あそこで写真撮っておけばよかったな。

霧のガンガーということで、よくいえば幻想的と納得するしかないかも。、




火葬場でも、あまり刺激的な光景は見られなかった。ベナレスの沐浴風景を楽しみにしていた人にとっては、かなり残念な結果。聞いてみると、やはりこの時期は霧が多いんだそうだ。沐浴に来ている人も数が少なかったような気がするし。

船から降りて、今度は黄金寺院を目指す。ヒンズー教徒の聖地に建つこの寺院は、アウランガゼーブ帝(シャージャハーンを幽閉した息子)がヒンズー教の寺院を壊して建てたモスクの脇にムガール帝国が弱体化した18世紀になって再建されたもの。
ヒンズー教徒以外は中には入れず、外から見るだけなんだけど、周囲は警戒厳重、カメラ厳禁。でっかいライフル持った軍人さんだか警察官だかがごろごろいて、カメラを構えていた外人さんが厳重注意を受けていた。あんまり変なことをすると撃たれそうな雰囲気びんびんである。

なんでも、ヒンズー教の過激派がモスクの爆破を狙っているので、それを警戒してのことらしい。ヒンズーの聖地にモスクが建っているのは許せないということで過激派が狙っているわけだけど、もし、それを許してしまうとヒンズー教徒対イスラム教徒の宗教対立で大変なことになる、ということ。それにしてもモスクは警備のため厳重な塀が廻らされているんだけど、なんか檻の中にモスクが入れられているようにも見えて、ちょっと痛々しい。

黄金寺院は金箔が凄くて、ヒンズー教徒の信仰心の高さがうかがわれるけど、どちらかというと、このあたりの街並みの方が面白い気がする。細い道沿いに、いくつも小さな祠のようなものがあって、シバリンガやハヌマーン・ガネーシャなどが祀られているし、細い道を牛さんが悠然と歩いているし、なんか、インドインドした雰囲気。


ベナレス・ヒンズー大学


ホテルに戻って遅い朝食をとってから、今度はベナレス・ヒンズー大学内のインド美術館に向かう。
この大学、やたら広々としていて、緑も多くて、ガード周辺とは全く違った雰囲気。
大学の中には学生寮はもちろん、ヒンズー寺院もあれば、なんと飛行場まであるらしい。

広い大学構内を車で走って、大学内のインド美術館に。


美術館に入ってすぐのところに、小さなミニアチュール(細密画)があった。なんと、これがあのムムターズとのこと。

タージ・マハルの主は、ご覧のとおり、可愛い系の美人である。
凄い小さな肖像画(ペンダントヘッドにでも入れていたのかと思うくらいのサイズ)なんだけど、思わず必死になって撮ってみた。

ちなみに彼女の隣には旦那さんであるシャー・ジャハーンの肖像画もあった。どちらかというと痩せ顔の王様であった。ムムターズの写真撮るのに凄い苦労したんで(ガラスの反射があって難しい)、王様の方は撮りませんでしたが。

この美術館は細密画を始めとする絵画と彫刻が充実している。
絵画はネパールやチベットのものもあって興味深いものが多かったんだけど、残念なことにガラスが邪魔して写真を撮るのはかなり難しい・・・。




左下は踊るガネーシャ。なんか、かわいい。
右下はガラスで保護されてた美しい仏像(?)




ドゥルガー寺院

                    お次はドゥルガー寺院
ここもヒンズー教徒しか入れないんだけど、異教徒も寺院の外壁が回廊みたいになっていて、外壁の上から、ぐるりと見ることができる。

       写真左下がドゥルガー寺院の入り口(ヒンズー教徒しか入れない)
       写真右下は寺院の前でお供えのお花を売っているお店屋さん




昼食の後は自由時間。今回のツアーは買物できるチャンスが今日とムンバイしかないというので、買物に精を出しました。はい。でも、やっぱ、ふっかけてくるんだよなあ。



プージャ


今朝のガンジス川沐浴風景見学が霧でなんも見えなかったからか、急遽、日没からガートで行われるプージャという儀式を見に行くことになった。リキシャに分乗してガートに向かう。


この儀式、なかなかに美しい。
まあ、観光客用にショー化しているともいえるんだろうけど。

どういう意味合いの儀式なのか尋ねたところ、明日もガンガーが穏やかでありますように、とガンガーに祈りを捧げる儀式なんだそうだ。

ガンガーで火葬をしたり、灰を流すということから、わたしは死者に対する儀式なのかと思っていたんだけど、そうではなく、ガンガー(ガンジス川)自体に対する儀式だったわけ。



毎日毎日、ガンガーに祈り続けているわけである。
なんか・・・凄いかも。


明日は、サールナートを見てから、カジュラホに移動する予定。また、飛行機に乗るんだけど、霧は大丈夫かな。


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