2日目・イスファハン後編

いよいよイスファハン観光の中でも真打のイマーム広場である。
イマーム広場、またの名はナグシェ・ジャハーン広場(「全世界の図」という意味だとか)。
ここはサファヴィー朝のアッバース1世が作った広場で、縦510m、横163mの四角い広場を回廊が取り囲み、イマームモスク(マスジェーデ・イマーム)、シェイクルトフォラーモスク(マスジェデ・シェイフ・ロトフォッラー)、アリカプ宮殿・バザールがそれぞれ四方に配置されている。中央の広場では、かってはポロ競技も行われたとか。今では観光客用の馬車が広場を回っている。
        アリカプ宮殿


アリカプ宮殿は、アッバース1世が迎賓館として建てた2階建ての宮殿に、2世がバルコニーなどを増築したもの。
6階建てで、バルコニーからは広場で行うポロ競技を王族達が観戦したらしい。

しかも、このバルコニーには池まで設けられている。
3階部分に池を作るということは、かなりの技術が必要だったはず。

更に、内部の装飾は、ひたすら華麗である。




下の2枚は、バルコニー部分に描かれていた宮廷の女性像。イスラムの女性も家庭(王宮)の中ではチャドルを脱ぎ、華麗に装っていたんですね。ちょっと東洋風の印象。



他にも、壁や天井も見事。左は鳥が描かれた壁、右は音響効果もあるという天井。




                                  シェイクルトフォラーモスク

シェイクルトフォラーモスク(マスジェデ・シェイフ・フォッラー)は、アルカプ宮殿の向かいに位置する王室専用のモスク。
王室の女性達が人目に晒されることなくモスクに行けるように王宮から通じる地下道もあるとか。

王族専用なので、大きさはそれほどのものではないけれど、タイルの美しさは絶品。

小さいのに感性に17年間もかかっているというのは、タイル職人さんのこだわりだろうか。





左は入口。

このモスク、ドームはベージュ色なのだが、入口の部分は見てのとおり、青が基調。

ともかく綺麗なので、写真撮るのが大変。

タイルって、撮るの難しいですね。











お日様の位置からすると、横からの方が綺麗に撮れるかな、などと考えて、こっちからも撮ってみたりする。







きれいだ〜〜〜。

あんまり綺麗だ、綺麗だ、というと現地ガイドさんが、してやったりという顔をするので、ちょっと悔しいんだけどね、でも、これ見たら、綺麗というしかないでしょ〜。







これは内部

天井に孔雀の羽根のように浮かび上がる太陽の光。


夕方になって、太陽の位置がちょうどよかったのだろう。運よく見ることができた。

こういうことも考えて作っている職人さんというのは、凄い。


内部はフラッシュ禁止だし、少し暗いのだけれど、やはりタイルが見事みごと。


なんか、さっきから、きれいだ〜〜とか、みごと〜〜としか言ってないような気がするけど、だって、本当に綺麗なんだもの。
あ。写真より、本物はずっときれいよ。




   イマームモスク

イマームモスク(マスジェデ・イマーム)はイマーム広場の南側にある巨大かつ壮麗なモスク。

このモスク、入口から45度ほど斜めのところに建てられている。これはメッカの方向を向いているから。

ただ、冬の夕方ということもあって・・・影になっちゃうなあ。











入口部分。

このモスクは、ひたすら青が綺麗だ。


こちらのモスクは、王族・貴族専用というわけではなく、広く市民に開放されていたのだそうな。

そうはいっても、一般市民が使用できたのかは疑問だけれど、逆に一般人がこれを見たら、天国だと思っちゃうのではないだろうか、などと考えたりもして。





入口をくぐると、主ドームとミナレットが45度斜めの方角を向いているのがよくわかる。

うう〜〜ん。
綺麗なんだけど、夕方になったせいもあって、ちょっと暗いなあ。

これ、夏の太陽の下で見たら、どんなに綺麗なんだろう。

夏の暑い時期にイランにコート着て来ようとは思わなかったけど、やっぱり陽射しが強いときに来たほうがいいのかなあ。

でも、イスファハンに来て、イランが女性に人気という意味が分かった。
ともかく綺麗だものね。この綺麗さは、女性だったら、ともかく興奮するんじゃないかな。

なんとなく女性的というか少女趣味というか・・・ちょっとイランのイメージが変わったというか。







どんどんと日が落ちてきている。

このイマームモスク、中庭も綺麗だし、主ドームは音響効果を考えた二重構造になっていて、小さな音でも響くといった工夫もあるし、見どころは多いんだけど、どんどん暗くなっていくのが残念だな〜。

でも、最初にこれ見ちゃうと、金曜モスクとかが見劣りしちゃうだろうし、ガイドさんも順番には苦労するんだろう。





気がつけば、既に夕方5時を回っている。
あっという間の一日だなあ。

いえいえ、実はこれから自由時間です。
といっても、さすがにモスクは暗くなっちゃうので、お買物タイムである。


                                              バザール

イマーム広場の北側、つまりイマームモスクの向かい側は昔からのバザール。

なんと、今日最初に見学した金曜モスクのあたりまで、延々と続いているそうだ。

ここで7時まで自由時間。

確かに雰囲気のあるバザールだ。

でもね、結構、買いたいものがありそうでないの。
えっと布とか銀製品が好きな人にはいいと思いますが。

それに、一旦は晴れたものの、また、寒くなってきてるんで、バザーにあるチャイハネに避難。
ライトアップされたイマーム広場を見ながらのチャイはなかなかですぜ。
で、まあ、7時になったら集合して、レストランに移動し、夕飯を食べて、めでたく本日の観光おしまいのはずが、そこで事件は起こった。

なんと、バスでホテルに戻ろうとしたら人が足りないのである。うきゃあ。
どうも、レストランで夕食のときからいないらしい。ということはバザールで迷子になったのか??
ツアーが始まったばかりなので、誰も気がつかなかったみたい。一人参加が多いし。
・・・でも、そのために添乗員がいるんじゃないのか?夕食の時に人数を確認しなかったのか・・・数々の素朴な疑問がわきあがる。
とはいえ、添乗員の彼はパニックになってしまったので、責めるのもかわいそうなんだけどね。客が口々に言い出した、迷子の彼は旅馴れてるみたいだったから、きっとホテルに戻ってるよ・・・そう、実際、そうだったんです。だけどパニックになってるから、なかなかみんなの話を聞かないんだよねえ。落ち着けよ、添乗員。

はあ、しかし、添乗員が客を忘れるのって初めてだよ。ここのツアーは添乗員がいいから、いつも利用してるんだけどねえ。迷子になったのが(実際は自由時間の解散前にトイレに行っているのに気がつかないで添乗員が移動を始めてしまったらしい、だから、迷子じゃなくて、純粋に「置いていかれた」んだけどね)、旅なれた人でよかったよね。そうでなかったら、どうなったのか。旅行前の胸騒ぎはこれかなあ。ともかく、よかったね。

ということで、ホテルで大晦日サービスの緑のたぬきを食べて、明日はお正月なのであった。置いていかれた彼が特別サービスで、緑のたぬきを幾つも食べられたのはいうまでもない。

明日からは2004年。


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