ペルー7日目・シュスタニ遺跡



今日はプーノに近いシュスタニ遺跡を見学してから、飛行機でリマまで戻る予定。
移動日なのか、と思っていた。

朝8時にホテルを出て、シュスタニに向かう前に、プーノの町の展望台からティティカカ湖を見下ろし、朝のティティカカ湖を拝むこととなった。
いや〜、この展望台が凄いんですけどね、でっかいコンクリート製のピューマが湖に向かって吼えてましてね、そのお腹をくぐって展望台に行くんですけど、でっかいコンクリートの(しかも色鮮やかな)蛇も口あけていますしね。何考えてるんだペルー人。

この展望台の隣には小学校もあるし、なんとちょっと先にはテロリストのアジトもある。ペルーの日本大使公邸人質事件を起こしたテロリストのアジトですよ。でっかいんですよ。どういう国なんでしょう。写真も撮ったんだけどね、テロリストに狙われると嫌だから乗せない。

ということで、バスはシュスタニ遺跡へ。
プーノからは1時間くらいか。湖が見え始め、そこがシュスタニ遺跡である。
小さな博物館でお勉強をして遺跡へ。


シュスタニ遺跡は、インカより前の時代からこの地方に住んでいたコリャ人たちの墳墓群である。

なぜか、コリャの人たちは非常に小柄だった。

コリャの人たちは、ティワナクから石組技術を学び、インカはコリャから石組技術を学んだ、と言われているらしい。

その人たちが石組技術をいかしてお墓を作った。お墓は一族ごとに作ってある。○×家の墓というやつか。
で、その一族のステータスによってお墓にも立派なものや、そうでないものなど色々あるのだけど、要はお墓が集まっている場所である。

で、ここは火山湖に突き出した半島らしい。コリャの人たちは、先祖を祭る場所として、美しいここを選んだ。

ふうん。コリャ霊園なのね、と思いつつ、遺跡に向かう。この時点では、まだ、あんまり期待していない。


遺跡は、かなり高度がある。
プーノよりあるんじゃないか。
湖に突き出た半島といっても、墳墓群は小高いところにあるので、登って行かなくてはならない。標高4000m位はありそうだ・・・ゆっくりとしか歩けない。

地面には土器の破片が無造作に転がっており、遺跡の周囲にはアルパカが、のどかに放牧されていたりする。

で、まず、見えてきたのが右の墳墓。
丸いタワーのような形である。
しかも、面白いのは単なる円筒ではなく上の方が大きくなっているんである。

この墳墓は、かなり石組みが立派で、貴族というか支配階級のものだったと思われるんだけど、中には大人のミイラだけを葬った。子供は大人とは別の扱いをしたようだ。。
墳墓の中には丸石を積み上げただけのものもある。
そして、これらの墳墓の下部にはドア型の穴が開けられており、冬至の日に太陽が差し込むように作られている。


遺跡を登っていくと、石がサークル状に置かれている場所に出る。大きいサークルと、その隣にやや小ぶりのサークルがある。

ちょっと見は、単に石を円形に並べただけのように見えるんだけど、実はここは神殿跡。
大きいほうはパチャママ神殿。大地の神である。
で、同時に、貴族階級のミイラを作る場所でもあった。小さいほうは貴族以外の人たちのミイラを作っていたらしい。
入り口は、墳墓と同様冬至の日に太陽が差し込む位置に作られている。

で、このサークルはパワーポイントなのである。サークルの真ん中で深呼吸とか瞑想をするとパワーを得られるのである。

早速、やってみた。はは、効果あるわけないじゃん。

が、しかし。深呼吸を真ん中で2・3回しただけなのにもかかわらず、階段を登っても息切れがないのである。他に試した人も同意見。
パワーポイント、ほんとうか。


更に、登りながら墳墓の説明を聞いていくのだけど。
シュスタニの素晴らしさは、そのロケーションである。

遺跡の一番上まで登りつめると、湖が見渡せるのである。

う。美しすぎる。

息を呑む美しさである。

写真では、実際の美しさの万分の一も現せない。
紫外線が強くて写真も色が上手く出ないし・・・。

でも、でも、ここの風景は、ペルーで見た一番美しい風景だった。

というか、今まで見たなかで一番かもしれない・・・・それくらいの美しさである。

紺碧の湖と、ただ静寂。

ああ。わたしの、ど下手な写真を何枚並べたところで、ここの美しさを伝えることなんかできない。

立ち去りがたいよ。
凄いよ、ここ。



コリャの人たちは、ご先祖を大事にしてたんだろうね。だからこそ、こんなに美しい場所に死者を祭ったんだろう。
凄いです。
シュスタニ侮りがたし。

あ。パワーポイントの効果は深呼吸2・3回だと約15分でした。

シュスタニの後、付近の農家訪問で、アルパカやクイ(食用モルモット)などを見学した後、昼食にかわいいクイちゃんを食べることとなり、その後、フリアカ空港からアレキパ空港経由でリマに戻る。
フリアカ空港では、高山病で倒れた女の人が車椅子で運ばれ救急車が来ている。
そう。ここは3800の高地。
でも、高地もお別れ。ちょっと寂しかったりもする。旅行も終盤だ。

フリアカからアレキパに向かう飛行機に乗ったら、ぜひ左の窓側の席を確保して欲しい。
ティティカカ湖やシュスタニの美しい火山湖を見ることができるから。
そして、アレキパ到達直前には富士山のようなミスティ山をぶつかる〜〜というほどの迫力で見ることもできるから。

そして、リマに着く。明日は、いよいよナスカの地上絵。そして、今回の旅行の最終日である。楽しみだけど、悲しい。


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