6日目・イスタンブール
3連泊したエーゲ海のほとりの町クシャダスを出発して、今日からイスタンブールである。
帰国する3日後まで、イスタンブール観光が続く。旅も終盤だあ。
さて、イスタンブール。アジアとヨーロッパの境界に位置し、ビザンティウム・コンスタンティノープル・イスタンブールと名前を変えながら、なんと2600年以上の歴史を持つ世界最古の都市のひとつ。しかも、東ローマ帝国及びオスマントルコ帝国という2つの帝国の首都としての歴史が1600年。これだけの都市は、やはり他にはないのではないか。
ちょっとおさらいをしてみた。紀元前にビザンティウムと呼ばれていたころにはアケメネス朝ペルシャのダレイオス大王が支配し、その後はスパルタとアテネが奪い合ったというし、アレキサンダー大王も支配している。ローマ帝国の時代になってからは326年にコンスタンティヌス帝がこの街をローマ帝国の首都とし、395年にローマ帝国が東西に分裂してからは、コンスタンティノーブルと名前を変えたこの街はビザンティン帝国の首都として繁栄を続ける。その繁栄振りから、この街の富を狙って多くの民族が襲撃を繰り返したものの難攻不落を誇り・・・ついに攻略したのがオスマントルコの征服王メフメット2世であって15世紀のことだった・・以後はオスマントルコの首都として、20世紀まで・・・ああ。疲れた。街の歴史だけで、こんなに行数がかかる街はやっぱり他になさそう。トルコの学生は大変だ。歴史の授業が長いんだろうなあ。
まずはスルタナメット広場から。ここはスルタン・アメフット・モスク(ブルーモスク)とアヤ・ソフィアの中間に位置する広場。
スルタン・アメフット・モスク(ブルーモスク)
右がスルタナメット広場から見たスルタン・アメフット・モスク。
いわゆるブルーモスクである。
この写真は、アヤ・ソフィアを背にして撮ったもの。
どちらから観光するのかな、と思ったら、まずはブルーモスクから、とのこと。
ブルーモスクの横はビザンティン時代のヒポドローム(競馬場)で、今はオベリスクが建っている。
オベリスクを見てから、モスクへ。
このスルタン・アメフット・モスクが建っている場所は、もともとはビザンティン時代に大宮殿があった場所らしい。
17世紀にアメフット1世のために造られたこのモスク、ドームが重なり合う姿は美しいけれど、他の国のモスクに比べると、荘厳というか、ちょっと無骨な印象を受ける。
でも、中に入ると、また、雰囲気が一変。
電気のなかった時代に建てられたモスク内部には、いくつものランプが飾られていて、ランプの灯りとステンドグラスが、なんともいえず幻想的。
ステンドグラスだけでなく、内部のタイルが、また、綺麗。
そもそも、このモスクがブルーモスクと呼ばれるのも、内部に美しい青いタイルが多用されているかららしい。
内部がフラッシュ禁止なので、光が入る窓の付近のタイルしか写せなかったけど、・・・タイルは本当に美しい。
様々な種類のタイルが使われているのだけれど、決してくどい感じがしないのはさすが。
アヤ・ソフィア
広場を通って、今度は、アヤ・ソフィアに。
左の写真は、ブルーモスクを背に撮ったもの(おじさんは関係ない)。
こっちのモスクは赤っぽい。
ちょっと無骨な感じがするけれど、このモスク、なんと建てられたのは537年。
ビザンティン帝国時代はキリスト教の教会として、その後、オスマントルコの時代になってからはモスクとして使われてきたもの。
周囲のミナレット(尖塔)は、オスマントルコの時代になってから建てられたものの、中心部分は1500年近く前に建てられたままだというから、すごい。
アヤ・ソフィアの内部に入ると、キリスト教時代のモザイクと、イスラム教のモスクになってからのアラビア語による装飾の両方を見ることができる。
実はモザイクは20世紀に入ってから修復の際に漆喰の下から発見されたもの。要は、イスラム教のモスクに改装するときに、キリスト教のモザイクを漆喰で塗り隠してしまったらしい。現在のトルコではイスラム教徒が多いものの、政教分離を貫いているためか、キリスト教文化も尊重されていて、現在は、博物館になっている。1階からも聖母子像やキリストのモザイクを見ることはできるのだけど、2階の回廊部分のモザイクは見事らしい。自由時間に回れなかったのは残念。。
地下宮殿
スルタナメット広場のすぐそばに「地下宮殿」はある。
「地下宮殿」というとなんだろ、と思うけど、要は「地下貯水池」。
長さ140m、幅70mの貯水池が地下に掘られているのである。336本の柱が天井を支えているというけれど、これらの柱や基礎は色んな遺跡から持ってきたものらしく、右の写真は柱の基礎にされているメドゥーサの頭。これも、どっかの遺跡から持ってきたんだろう。これは横だけど、逆さまに置かれているメドゥーサもいる。
ちょっと不気味だけど、好きな人ははまるかもしれない。この雰囲気。
シュレイマニエモスク
シュレイマニエモスクは、イスタンブールのいたるところから目に付く立派なモスク。
オスマントルコの最盛期に造られたモスクでもある。
ここも内部が見事なのだけれど、ここでは、おじさんがコーランの詠唱をしていた。
右の写真に写っているおじさんが、その人。
一般の人だけど、よく、ここに来て詠唱をするのだそうだ。
声が朗々と響いて、イスラム教徒でないわたし達も思わず聞き惚れるほど。
この後、拍手したら、喜んで、みんなと握手してくれた。
この後、グランバザールに寄ってから、ホテルに入り、夜8時からお出かけである。
夜のお出かけは、なんとベリーダンスを見に行くのである。おじさんでなくても、楽しみ〜。
ということで、ベリーダンスである。お姉さん達が、次々と出てくるのである。
始めの子はかわいかったけど、踊りはいまいち。
段々と、妖艶なお姉さん達になってきて、踊りも凄くなってくる。
う〜〜ん。凄いですう。なんで、あんな風に体が動くんだか。
ベリーダンスの合間に、のどかなトルコの民族舞踊なんかもやるんだけどね・・
やっぱり、ベリーダンスは目が離せないね。
さあ、ここで問題です。下の写真のお姉さんは、どっちが踊りが上手いでしょう?
正解は、右の白いドレスのお姉さまです。 トリをつとめてましたしね・・・なにより腰のひねりが違うでしょう。
なんで、こんなに腰が動くんだか・・・。
ということで、ベリーダンスで夜が更けて・・・明日はトプカプ宮殿
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