アルトゥン・ハ遺跡


アルトゥン・ハ遺跡は、ベリーズシティから北に50kほどのところにある。メキシコ国境とベリーズシティまでの、ちょうど中間くらいの場所である。しかし、遺跡に通じる道は、かなりの悪路で、ベリーズシティからは2時間ほどかかった。

アルトゥン・ハとは「岩の水」という意味。採石のためダイナマイトをしかけたところ、そこから遺跡の石組みが見つかり発見・修復された遺跡だそうだ。もともと、このあたりは黒曜石とフリントという石が豊富で、それらの石の交易で栄えた都市遺跡なのだろう。
紀元前200年ころから紀元900年という長い期間にわたって栄え、最盛期には1〜2万人の人口があったらしい。



遺跡を入ると、すぐに未修復の大きなピラミッドが見える。
これは雨の神の神殿だったらしい。

雨の神の神殿の前は広々としたプラザになっている。

アルトゥン・ハ遺跡は、2つのプラザが連なる形になっていて、この手前のプラザ(プラザA)は市場でもあったらしい。

前記した黒曜石・フリント石のほかに、スパイスも扱われていたのではないかとのことだった。











雨の神の神殿から、プラザAを見たところ。

結構、立派な建物が残っているが、右手の建物はエリートの議事堂のような場所だったらしい。

それにしても、かなり広々としたプラザである。

ここに市が開かれたとしたならば、かなり多くの店で賑わったに違いない。

このプラザを抜けていくと、プラザBに出る。プラザBは宗教活動を行った場所である。



プラザBで最も大きく、かつ、立派な建物が左の太陽の神殿である。

この神殿は高さは約18mと低いが、重さが4.4kもある翡翠の太陽神の頭部像が発見されたことで有名。

この頭部像はベリーズでは国宝級の扱いを受けているらしい。

この神殿、下の方には全部で9つの入口を持つ建物があったとのことで、柱が残っている。屋根は落ちてしまったのかと思ったが、尋ねたところ、往時は萱葺きの屋根だったとのことである。


太陽の神殿を横から撮ってみた。

下の方、ピラミッドの前に建物があったことがよくわかる。

ピラミッドはこの建物の後方にあるわけだが、ここのピラミッドはシュナントゥニッチ遺跡のエル・カステイヨとは異なり、正面に立派な階段があって、それが上まで続いている。

ここで特徴的なのは、ピラミッドの階段上部に四角い部屋があること。
階段から突き出すような形に四角い部屋が作られている。


この部屋から太陽神の頭部像が発見されたのだそうだ。

それにしても、かわった形である。
なぜ、階段の上部に、このような部屋をわざわざ設けたのだろう。





他にも、このピラミッドの特徴というか、面白いものとして、ピラミッドを飾っている顔が5つある。

左は、そのうちの2つ。

とても顔には見えないが、これでも神官の顔なのだそうだ。上下に一つづつ写っているのだが、わかるかどうか。

顔の両脇に大きな四角い耳飾がつき、頭には頭飾りをつけているというのだが・・。

この顔は、ピラミッド正面の階段の左右に2つづつ、更に階段の中央部分に1つある。
太陽のピラミッドも正面からは登れないものの、横から観光客用の階段が設けられていてピラミッドの頂上に登ることができる。
興味深いのは、頂上の真ん中に、直径2mくらいの円形の祭壇があること。儀式の際、生贄を捧げたのか・・・。

この太陽の神殿があるプラザBには、他にエリートの住居跡などが一部復元されている。
壁にTの形に穴が開けられており、それは風の神を示すものだそうだ。

アルトゥン・ハ遺跡は、規模は大きくないが、結構、面白い。広々としたプラザも気持ちがいい。交通の便が悪いことが気になるが。

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