ヤシュチラン


ヤシュチランという遺跡を、わたしはツアーパンフレットを見るまで知らなかった。
でも、ヤシュチランはメキシコとグアテマラ国境を流れるウスマシンタ流域に点在する多くの遺跡の中で最強のセンターであったらしい。マヤ古典期の都市として、600〜800年ころに最盛期を迎えた。
ジャングルに埋もれた遺跡は、多くの優れたリンテルで有名で、素晴らしいものは大英博物館に持っていかれてしまったものの、いまだ美しいリンテルが廃墟の中に隠れている。
ちょっとした冒険気分と宝探し気分も味わえたりもして・・。

実は、この遺跡、国境近くであり、かつ、民族運動の盛んな場所であることから、警官の先導で遺跡に向かうという説明であった。実際は「大丈夫だから、勝手に行っていいよ〜」ということだったけど。
でも、状況は変わりやすいから、もし行くときには、よく安全を確認したほうがいいと思う。なにかあっても、わたしに文句は言わないでね。自己責任自己責任。



上記したとおり、ヤシュチランはグアテマラ国境のウスマシンタ川の流域に築かれた都市だ。
周囲は鬱蒼としたジャングルであり、現在も、交通手段はボートとなる。

茶色いウスマシンタ川は、どっちからどっちに流れているのか分からないほどの穏やかな川ではあったが、気がつくと、わにさんがいたりもする。

川の向こう岸はグアテマラである。
国境警備隊のジェットボートが通り過ぎたりもする。

ウスマシンタ川流域には、壁画で有名なボナンパク遺跡やレリーフで有名なピエドラス・ネグラスという遺跡(グアテマラ)もあるが、ヤシュチランはそれらよりも力があったというのだから、楽しみ。

周囲のジャングルを考えると、マヤの時代も川が重要な交通手段だったのだろう。川を押さえて、交易で力を得たということか。


ヤシュチラン遺跡は、川沿いの低いところの建造物群と川を見下ろす高台の建造物群に分かれている。

写真を見てもらえばわかるように、鬱蒼としたジャングルの中に白い建造物が点在している。
この写真の建物は「迷宮」と呼ばれる遺跡入口に面した建物。

複雑な構造から「迷宮」と呼ばれるわけだが、中にはこうもりなんぞがいる。



マヤの遺跡らしく、球戯場もちゃんとある。

ただし、ご覧の通り、保存状態はあんまりよくない、というか修復が進んではいない。

ヤシュチランの建造物は全般的に、余り修復が進んでいないみたいだ。
ただ、それが、廃墟という雰囲気をかもしだしていて、かえって味わいがあるともいえるのだけど。

変なたとえかもしれないけど、アンコールのタ・プロームみたいな感じである。あそこよりはずっと手が入れられているけど。


ジャングルの中に点在する建造物を覗き込んだり(刻まれたマヤ文字が、結構残っていたりする)、広場に立てられた石碑を見たりして、遺跡の中を進む。

実は、かなり石碑が多く、しかも、その石碑がでかいし、彫りも結構残っている。
王族のレリーフは、様々な祭儀を行ったときのものだと思うのだが、ここでも王族が自分の指を落として神に捧げたりするシーンが描かれている。

マヤの王族は放血の儀式といって、自分の体の一部を神に捧げたり、舌に穴を通して、流れる血を神に捧げたり、というかなり痛いことをしていたのだ。
マヤの信仰においては、神に血を捧げるということは、とても尊いことであって、特権階級には、階級に見合ったより過酷なことが要求されたらしい。
もっとも、そういった信仰は日本で陰陽師などが活躍する数百年前のことなのだが。
この階段を登ると、高台には大きな建造物が残っている。


階段を登りきったところには、王が球技をするレリーフの残る建造物があり、更に奥に進むと左の写真のような建造物群に出る。

この階段の下、右手には、ジャングルの向こうにウスマシンタ川が見える。

つまり、ここはウスマシンタ川に面した高台であり、おそらく、かっては川を見下ろす重要な位置にあったのだろう。
いまは、ほえざるの鳴き声が響くジャングルを通らないと行けないが・・・。

と、まあ、色々な建造物があるのだが、最初にも書いたとおり、ここの魅力は、建造物に残っている美しいレリーフ。特に、建物入口の天井部分のレリーフが保存状態がいい。雨風があたらないから、綺麗に残っているわけだ。

ということで、いくつかをサムネイルにしてみた。クリックすると大きくなります。


ヤシュチランは近くのボナンパク遺跡とセットで訪れることが多いみたいだ。でも、わたしが行ったのは冬だったため、両方を訪れるのは危険とのことだった。日が暮れるのが早いし、そこまで治安はよくないのだそうだ。ボナンパクの壁画も見てみたいものだが。

それにしても、ジャングルは迷いやすい。わたし達のツアーでも、ガイドの足が速くて、一人が迷子になりかけた。ほんの一瞬、ガイドから目を離すと、もう見失ってしまうのだ。
ガイドから離れないようにしないと、帰って来れないかもしれない。
ジャングル、あなどりがたし。

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