エジプト大周遊


2004年も終わりに近づき、恒例の年末年始旅行のシーズンである。それにしても、今年は旅行に金を使いすぎた・・・。昨年末から新年にかけてのイラン旅行が、あまりに安かったのが敗因である。あれで気が大きくなって、GWのペルー、夏休みの中米4カ国と余りに高いツアーに参加しすぎてしまった・・・・。ペルーはマチュピチュを始め予想以上に素敵なところだったし、憧れのティカルに行けたことは(たとえどんなに蒸し暑かろうと、どんなに虫が多かろうと)大感激だったけど・・・中南米は高い。中米なんか、いつものツアーの2倍くらいかかったものなあ。通帳が随分と寂しくなった・・・。このままじゃあ、破産だよな・・・。

だから、来年からは近場のアジアで安くすませようと思う。インドネシアとか、インドとかさ。一生懸命、倹約をしようと思う。つつましやかに生きようと思う。そう、来年からは・・・。

ということで、今年最後の打ち上げ旅行は
ど〜〜んと「エジプト15日間・エジプト大周遊」に決定!
ナイル周辺の遺跡だけでなくシナイ山・オアシスも廻る旅!!


がはは。最後の大盤振る舞いである!! 来年からは倹約するんだも〜〜ん。
それにしても、な〜〜んで、今までエジプトに行ってなかったんだかな〜〜?



12月25日、年末のくそ忙しいときにという罵声を浴びながら、成田から一路カイロへ。
旅行は行っちまえば勝ちである。
直行便だと行きは14時間、帰りは12時間くらいらしい。アメリカ西海岸と同じくらいね〜。

エジプト航空は座席も狭いし、あんまり設備はよくないけど、最初の緊急時の説明がアニメでらぶり〜である。
流す映画も一応最新作。スパイダーマン2にハリーポッター(アズカバンの囚人)、ツーブラザーズにターミナル。豪華ですね〜。アラビア語の字幕しかないのが難ですが。

カイロ空港に着いたのは夜の11時過ぎ。今回のツアーは初日のホテルで関空からの添乗員さんと合流することになっている。カイロ空港では現地のアシスタントがビザの手続きをしてくれるという話だったが・・アシスタントの兄ちゃんは愛想だけはいいものの、手続きあっちね〜〜というだけで説明も何もしてくれん。まあ、切手みたいなのを買ってスタンプを押してもらうだけなんだが。荷物も見てるよ〜とかいいつつ、そのままにしてどこかに行ってしまったりするので、かえって気を使うじゃあねえか。さすがエジプト人。色々と噂には聞くが、初日から期待を裏切らない動きをしてくれる。

まあ、今日はこのままギザのホテルに移動して寝るだけ。暗闇の中、ライトアップされているサラディンの要塞とかを見ながら、バスで一路ギザへ。ピラミッドのライトアップがもう終わっていて見えないのが残念だけど、1時間もしないうちにホテルに到着。
ホテルは世界的観光地だけあって、さすがにまともである。ではでは、お休み〜〜。


観光1日目・ギザ


初日はのんびり。11時過ぎに早めのお昼のためレストランに移動して、昼食のあとはピラミッドなどを半日ゆったり見学する予定。
ホテルを出ると、すぐに猫を何匹か目撃。さすがイスラム圏。今回の旅行も猫さんには随分と会えそうな予感である。

な〜〜んて、思ってたら、あそこに見えるのはピラミッドではないですか〜〜。
こんな街から近くにあるんですかあ?


ということで、左はお昼のレストランから見たピラミッド

建物の後ろに見えます。
右側がクフ王のピラミッド
左側がカフラー王のピラミッド
あと1つ、一番小さいメンカウラー王のピラミッドも見えたことは見えたんだけど、上手く撮れなかった。ちっこいんだもん。

ピラミッドは、周囲の町より高い丘みたいなところにある。
何かの本で、固い岩盤を選んで、その上に作られたのだというのを読んだ覚えがあるけど、そばで見ると、かなり高い丘ですね〜。

このレストランの中庭にはかわいい猫もいたのだけど、昼食後は猫と遊ぶ暇もなくクフ王のピラミッドまで移動。

というのも、クフ王のピラミッド内部の観光は人数制限があって、午後は150人しか入れない。午後1時から受付開始なので、入るためにはその前から並ばないといけないのであります。

で、並びながら列からちょろちょろ離れて撮ったのが右の写真。

でかくて全部は入らないですな。
おまけに逆光だし。

これはピラミッドの北側。入口のある面。

ふ〜〜む。
ピラミッドです。確かに。

でも、意外なことに感動があんまり湧き上がってこない。

でかすぎるからかな〜〜?

無事に入場券を確保して、いよいよクフ王のピラミッド内部へ。

既に人が登り始めてますな。
人が乗ってると、一つ一つの石のでかさがよくわかりますな。
こんなでっかい石をよくも運んだものですな。
なんせ、紀元前2550年ころ、今から4500年以上前に作られてるんですぜ。
現存する唯一の七不思議ですぜ。

・・・とか自分をあおるんだけど、やっぱし、感動が湧き上がってこないのは、なぜ?

あまりにテレビとか写真で見たまんまだからかなあ。まあ、中に入ろう。

写真の真ん中当たりに写っているのが本来の入口。
観光客は、もうちょっと下の盗掘用の入口から入ります。で、入るときにカメラを没収されます。
ピラミッド内は写真厳禁なのであります。けちです。
盗掘用の穴を通るだけあって、最初のうちは中腰で進まないといけない。しかも、観光客で混雑しているので結構、辛い。途中で地下の玄室に向かうトンネルとかも見えるんだけど、鉄の扉で閉ざされてて一般観光客は入れてもらえない。
で、更にしばらく中腰で行くと、突然大回廊にでる。ど〜〜ん。

ここは凄い。天井がぐ〜〜んと高くなって、巨大な石が見事に左右対称に整然と組まれていて・・・。天井の石組みも見事だなあ・・・。
よくインカの石組みが「剃刀も入らない」というけれど、ここの石組みも剃刀も入らないくらい見事。しかも、4500年以上も前だし。やっぱ、すごいぜピラミッド。ようやく少し盛り上がってまいりました。

大回廊は全長50mくらいあって、しかも傾斜がかなりきついけど、なんといっても腰が伸ばせるので気持ちがいい。

で、登りきると、その先の通路が再び狭くなっていて、かがんでよたよた進めば、今度は王の墓所だとも言われる「玄室」に出る。ここも天井は高いし、石組みは立派。

でも、王の石棺といわれるものは、なんか人が寝るにはちっこい気がする。本当に、お墓なんですかねえ。なんか違うような。
玄室には通気孔と呼ばれる穴が二つ両壁に開いていて、北側の通気孔からは当時の北極星が南側の通気孔からはオリオン座の三ツ星が見えたとかいう説があるとのこと。覗いてみたら、ごみが詰まってました。エジプト観光局の皆さん。お掃除してください。

玄室で「ここ音響いいね」とか話しながら、しばらくたたずんで戻ることに。なんせ石棺といわれるものが奥にあるだけの、がら〜〜んとした何もない空間なんである。

帰り道で、大回廊の入口の下の「王妃の間」に続くトンネルを覗いてみたりするんだけど、ここも扉で閉ざされていて入れないし、奥も見えないし・・。つまんないなあ。
それにしても、中腰での下りの帰路は辛い。これ、かなり足腰にくるかも。
ということで、結構、あっという間にクフ王のピラミッド内部の観光は終わり。

出てからちょっとぶらついてみたら、化粧石が残っている一角を確認。

今のピラミッドは石組みがあらわになっているけど、元々は右の写真の下の方みたいに化粧石で全体が覆われていたとのこと。

化粧石で覆われていたころは、真っ白で日の光を受けて輝いていたとかなんとか。
そうなると、かなり印象が違うでしょうね。


この後は、クフ王のピラミッドの周りを歩いて、太陽の船博物館に移動。
太陽の船というのは、ピラミッドの側から発見された古代の木造船。それを保存・公開する博物館がピラミッドのすぐ横にできている。


結構、立派な建物で、しかも、内部は土足禁止というか、靴の上からでっかい靴下みたいのを履くように強制される。これ、結構、臭いんですけど。


で、下がその「太陽の船」。
レバノン杉でできている木造船で、釘は一本も使っていない。


この船、クフ王の葬儀用の船で、死せる王を太陽まで運ぶための船、つまり天空を旅するときに使う船だとかいうロマンティックな説もあるけれど、実は実際に使っていた跡もあるとかで、本当のところはよくわかっていないらしい。

この船、実はもう一つあって、それは最近吉村作治先生が発見したはず(おぼろな知識だけど。ひょっとしたら発掘はまだかも)。

昼の船と夜の船・・・とか。
ロマンですねえ。

釘のかわりに縄を使っていて、縄が濡れることによって膨張して、船体には水が入らないようにできているんだって。
昔の人の知識は凄いねえ。

発見された時はバラバラで14年かけて復元したのだそうです。はあ、それも凄いですね。



車で走ると、クフ・カフラー・メンカウラーのピラミッドは、本当にすぐ近くにあるのが分かる。

で、すぐにスフィンクスを見るというコースもあるのでしょうけれど、今回は、スフィンクスを見る前に、一度、ちょっと離れた展望台からピラミッドを眺めましょう、ということになりました。

で、展望台から見たのが右の景色。

ここはお土産屋と駱駝引きが、ごろごろおります。交渉には気をつけませう。



そして、車でちょっと移動すると、すぐにスフィンクス。
後ろは、カフラー王のピラミッド。

よく写真やテレビで見るまんま。
どこから撮っても絵葉書みたいな感じ。
駐車場から降りると、もう、左みたいな感じで、ど〜〜んと見えます。

凄いんだけど、やっぱり見慣れすぎているというのか、なんというか。

スフィンクスの手前左側は河岸神殿という巨岩でできた神殿。



河岸神殿も巨岩が見事でかなり見ごたえがあるのだけれど、やはり、どうしても、スフィンクスですな。

河岸神殿を抜けると、スフィンクスの真横に出る。
ここは上の写真で見ると分かると思うんだけど、スフィンクスより5mくらい地面が高い。

結構崖っぷちでコワイとか思いながら、どの観光客もスフィンクスを必死で撮っております。
この角度からだと、後ろにクフ王のピラミッドが見える・・・。

スフィンクスの前足、長い・・・。



後ろに廻ると、こんな感じ。
しっぽもちゃんとある。

それにしても、スフィンクスの胴体部分と頭の部分は、どう考えてもバランスが悪いと思うのですが・・・。

なんというか、頭が小さすぎるような。

ピラミッドとスフィンクスの作られた時期については、カフラー王の時代(紀元前2500年ころ)というのが通説だけど、スフィンクスについては地質学者がスフィンクスの体等に残る浸食の跡から、エジプトの降水量が多かった紀元前7000〜5000年もしくは紀元前1万年ころという説を唱えていて、これは結構、わたしのようなみ〜は〜には魅力的な説である。

実際、頭の小ささは元は違う頭だったのを、王様の頭に彫り直したんじゃないのかな。別になんの根拠もありませんが。



それにしても、このスフィンクスというのは、なんとなくやたらめったら写真を撮りまくってしまう。

ピラミッドも立派なんだけど、やっぱり抽象的な形より、こういう人だか動物だかの格好をしているものの方が、親近感が沸くんですかね。

しかし、全身像を撮るのはかなり大変。
左は今一歩で全身像になるところだったのに、残念の図。
押し合いへし合い状態で写真撮ってますから、いい場所は人気があって、なかなか行けないし。

ということで、結構、怒涛の1日目はあっという間に終わり〜〜。
エジプト、さすが世界的観光地という感じである。
明日からも、毎日凄そう。
明日は飛行機で一挙にナイル上流・スーダンとの国境近くのアブシンベルへ飛ぶ予定。



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