2日目・イスファハン前編

今日も寒いね〜。でも、今日は、「イランの真珠」「世界の半分」と称される世界遺産イスファハン終日観光なのだ。イスファハンは歴史の長いイランでも古都に属する街で、7世紀ころにはアラブの野営地として、その後はシルクロード交易の要衝の地として栄え、16世紀にティムール朝が滅ぼされてサファヴィー朝が開かれたときに首都とされ、壮麗な街並みが作られたという場所。ともかく、やたらめっちゃら綺麗といわれる街らしい。気合を入れて出発。

と・・・外は雪がちらついているのであった。雪のイスファハン・・・綺麗な響き・・・だけど、まじ寒い。雪がちらつくと写真も暗くなるだろうなあ、とか考えながら、バスの中でホカロンを貼るわたし。


      金曜モスク

まずは金曜モスクへ。
金曜モスクというのは、その街で一番重要なモスクのこと。だから、どの街にも金曜モスクがある。
イスラム教では金曜日が安息日でお祈りをする日だからじゃないかな。

イスファハンの金曜モスクは、もともとは拝火教の神殿だった場所に建てられたという、この街で最も古いモスク。
創建は8世紀にさかのぼるというから凄い。

中には、イラン・イラク戦争のときにミサイルが飛んできたんだかなんだかで壊されたという場所もあるが(イスラム教徒同士だと、モスクも攻撃するのか?フセインが悪い奴ということか?)、そこも綺麗に補修されている。

空が雪混じりで暗いのが残念だなあ。
モスクのタイルが綺麗なんだけど、光がなあ。

ほんと、凄い綺麗なんだけどね・・・でも、綺麗綺麗と騒いでいると現地ガイドは笑うのである。ここで騒いでたら、後がもたないよ、と笑うのである。


なんかそんなこと言われると期待感が高まってしまいますなあ。

ガイドさんに言わせると、ここのモスクは古いだけあって、タイルも昔の技法で貼られたところがあるんだそうな。

と言われてよく見ますと、確かに、模様を焼き付けたのではなく、タイルを切ってモザイクみたいに模様を作っているのがわかる。

ということで、写真を撮ったんだけど、よくわかりませんねえ(笑)。

真ん中の部分、黄色と青で模様が作っているところなんかが分かりやすいと思うんだけど、どうだろう。


まあ、技法とかそんなことを置いておいても、綺麗なんですが。





                                           ヴァーンク教会

お次は、アルメニア人地区にあるヴァーンク教会。

イスファハンを首都としたサファヴィー朝は諸外国との貿易にも力を入れ、アルメニア人の商人や技師がこの地区に移り住んできたらしい。
この教会はキリスト教徒であるアルメニア人のために作られたもので、17世紀の創建。

キリスト教徒が多いせいか、ここらへんはスカーフをしていない女の人が歩いてたりする。

イラン国内のキリスト教徒はスカーフをしなくてよくて、なんで、われわれ観光客がスカーフを強制されるんだっ、ということでかなりの疑問がわくものの、まあ、観光をするのであります。


年末で、今夜は新年を迎えるミサがあるらしく、教会も飾り立てております。




左は教会入口のモザイク。
受胎告知かな?

これも綺麗ですが、ここの教会内部の壁画は壮観。
最後の審判などの壁画は独特のタッチで描かれていて一見の価値あり。

それと流れる教会音楽の素晴らしさ。アルメニアの教会音楽というのは、詳しい人たちの間では有名らしい。

更に、ここには博物館もあってトルコによるアルメニア人虐殺を訴えるコーナーなどもある。



ここで昼食となったのだけど、昼食後の観光の前にチャイハネによることに。

右は40柱宮殿のそばにあるチャイハネ。

チャイハネっていうのは、イスラム社会によくある喫茶店というか、水煙草を吸うところというか。
小さなガラスのコップで暖かいチャイ(紅茶)をいただくんですよ。おいしいんだ。

でも、喫茶店というよりは、チャイハネっていうのは・・たとえは悪いけど、お酒を飲まないイスラムの男の人たちの赤提灯みたいなもののような・・・そんな気がする。
女の人は、まず(観光客以外は)いないし。おじさんの世界。

まあ、観光客には水煙草をふるまってくれたりするのだけれど。

おじさんたちの前にあるのが水煙草。
あまりおいしくはないです。



                                            40柱宮殿

暖かいチャイで体が暖まったところで、次は40柱宮殿。

40柱宮殿といっても、実際の柱は20本で、池に写る柱の姿を入れて40本というわけ。洒落てますね。

ここはサファヴィー朝の迎賓館として17世紀に建てられた宮殿。

正面が白く輝いているのは鏡が貼られているから。もともとは全ての柱にも鏡が貼られていたらしい。
建物入口のホールのところには獅子の口から水がでる仕掛けになっている噴水池もある。
この宮殿、迎賓館だっただけのことはあり、中は絢爛豪華である。

左は壁画というより天上部分。

光り輝くというか・・・豪華絢爛なんだけど、それを上品にまとめあげたところが、なんともいえず凄い。

かなりの色が使われているのだけれど、決して下品になってないでしょ。
それと・・・なんていうのかな、どことなく女性的というか・・・。華麗な少女趣味という気がしないでもない。



このホールには6枚の壁画が飾られている。

その内容は3枚は戦闘シーン、3枚は宴の様子となっている。
近隣のオスマントルコ・ウズベク・インドとの戦闘と宴を描いている歴史画というのかな。

左は宴の様子。

戦闘シーンは、たとえばインドとの戦闘シーンでは象とかが入り乱れていて、かなりの迫力。


他にも、この宮殿には中国の影響を受けたらしい人物画や、妻が戦争に行った夫を思って流す涙をためる涙壷(そんなものにだまされるんじゃないっ!て思うのは女性陣の共通の意見)なども飾ってある。

シルクロードを通して、ペルシャにも中国の影響が来ているというのは・・・言われれば、そのとおりなんだろうなと思うものの、いつも東の端の視点でいるから、結構、新鮮な指摘だったりする。



・・・とまあ、ここまででも十分興奮のイスファハンなのだけれど、実は真打はこれから登場である。現地ガイドの兄ちゃんが鼻をふくらまして自慢する美しいイマーム広場は、このあとこれからの見学。
ということで、とても収まりきらないので、イスファハン後編に続く。

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