観光3日目

今日は、いよいよ、今回の最大のハイライト、ボロブドゥール観光である。ボロブドゥールをゆっくり見てから、周囲の遺跡も見て、バティック工房を覗いて、ワヤン(影絵芝居)を見て、ソロという街に移動する、という、かなり盛りだくさんの予定。

気合を入れて、朝の7時に出発。添乗員さんは、ボロブドゥールで4時間は取ります!と頑張っている。たのむぜ。
ボロブドゥール

ジョグジャカルタからバスで1時間くらい西に走ると、ボロブドゥール。9世紀ころに作られた仏教寺院(霊廟との説もあるけど)で、いわずとしれた世界遺産。
昨日、雨が降ったのでお天気が心配だったけど、うまく晴れそう。でも、そうなると、今度は暑さが心配だけど。

ボロブドゥールもプランバナン同様に史跡公園になっていて、入口付近にはホテルやレストランが整備されている。
駐車場を降りると、みやげ物売りのおじさんやおばさんが、どどっと寄って来て、「センエン」攻撃開始。
なんでも1000円!なんだけど、あんまりいいものない。なんかなあ、インドネシア、お土産の工夫がいまいちだぜ。

実は、左の写真を撮っている間も、後ろには何人ものおじさんたちが「センエン」を絶叫しております。あとね、日傘をさしかけてきたり、扇子で扇いでくれる人もいる。なにかと思えば、チップ目当てらしい。正直、ちょっとうざったい。

わたしは、目の前のボロブドゥールに神経集中したいんだけどねえ。


ボロブドゥールはごらんの通り、小高い丘の上にある。センエン攻撃のおじさんたちを従える形で、階段を登っていくのであります。





上の写真の階段は東側にある。階段を登ると、ボロブドゥールを仰ぎ見る形になって、そのまま登って行きたい気持ちになるんだけど、まずは、南東の隠れた基壇へ。

ボロブドゥールは、基壇の上に方形の壇が5段、その上に円形の壇が3段重ねられ、頂上に大ストゥーパ(仏塔)があるというピラミッド型の構造物で、方形の壇には回廊に美しいレリーフが彫られ、円形の壇には仏像が中に入った小さなストゥーパが並べられている。

ところが一番下の基壇の内側に「隠された基壇」というのがあって、それが何なのか謎となっているのである。で、最初に、その隠された基壇を見るわけ。
南東の一部だけ、隠された基壇を見ることができるようになってるのね。

実際、隠された基壇にも綺麗なレリーフが彫られていて、なんで、わざわざ隠したの?というのは疑問だけど、やっぱり単純に、途中で設計変更があったんじゃないのかなあ。それにしても、暑いぜ。





隠された基壇の説明を聞いてから、いよいよ、登っていくため正面に戻ることになったんだけど、基壇部分も凄いなあ。

壁のレリーフと、小窓のようなところに置かれた等身大の仏像(座ってるのが見える?)、そして、海の怪物マカラの形の雨樋・・・。
マカラの頭を支えてるのは、力士みたいだけど、なんなんですかね。

凄い気合の入った建造物だ。

基壇部分で、既に、写真撮りまくっております・・・。
フィルムが持つのか。

でもね、レリーフのひとつひとつが素敵だしね。

基壇部分で、こんなに凄くて、有名な回廊のレリーフは、どんなに凄いのだろうと期待感が高まるのであります。どきどき。




さあ、いよいよ、階段を登って、第一回廊へ。回廊は第四回廊まであるんだけど、第一回廊が一番レリーフも綺麗だし、レリーフの内容も解明されている。

一番有名なのが、お釈迦様が生まれてから悟りを開いて最初の説法をするまでのレリーフ。

それにしても、この回廊、絶対に説明を聞きながら見ないと損。
たとえば、右のレリーフは、第一回廊の初めのころのもので、摩耶夫人が白象がお腹に入るという夢(お釈迦様の誕生を意味する)を見るところなんだけど、説明受けないと、左上にいる象には気がつかないし(ちょっと壊れているし)。




しかし、説明聞きながらも、他のレリーフにも気が散ってしまう。

だってね、第一回廊は内側と外側の両面に、それぞれ上下二段にレリーフが彫られていて、それらが、それぞれ、お話として続いていて・・つまり4つのお話が同時進行なのよ。

お釈迦様のお話は内側の上段に彫られてるんだけどね、他のレリーフも綺麗なんだもん。気が散っちゃう。

お釈迦様のお話以外にも内容が分かっている色んな仏教説話が多いので、ガイドさんの説明も、時々飛びますが・・。どうも集中できません。





たとえば、右の写真・・。
上段は、瞑想しているお釈迦様を悪魔が追い払うところなんですが(お釈迦様が右手で地をさし、追い払っているところ)、下段はなんかまた、楽しそうな場面でしょ。

気になりますよね。

ガイドさんの話では、もともと、ボロブドゥールは、レリーフの説明を聞きながら、まず、第一回廊はレリーフが4面に彫られてるから、それぞれを見ながら4回廻り、第二・第三・第四回廊は、レリーフがそれぞれ2面に彫られているから、2回づつ廻り・・合計10回ほど廻って登っていくものなんだそうです。

それができたら、非常に贅沢ですねえ。
でも、それをやったら、熱中症になりそうな気もします。

いやあ、暑いや。プランバナンの時ほどではないし、ところどころに日陰があるのが救いですが。




ボロブドゥールの回廊のレリーフは、とっても綺麗なので、別に遺跡のレポートをまとめました。興味のある方はどうぞ〜。           ボロブドゥールのレポート前編を見る。
前編というのは、後編もあるからです(笑)。





ということで、回廊から上の円壇部分に。

ここは、頂上の大ストゥーパ(仏塔)と、それを取り巻く小ストゥーパが見どころ。

小さなストゥーパは、三重に大ストゥーパを取り囲んでます。
で、小ストゥーパは、格子状になってて、中に入ってる仏像を見ることができます。
正面階段を登って右側の小ストゥーパの仏像などは、右手右足に触れると幸せになれるとのことで、必死に手を伸ばす人たちが群がってます。
わたしも、もちろん群がった一人ですが。

あとは、小ストゥーパの中に、いくつか外側が壊れて仏像が表に出ているのがあって、そこも撮影ポイント。

この仏像は、鼻が欠けちゃってるんだけど、もう一つのは、もっと状態がいいのもあります。

それにしても、ここは、開放的で気持ちがいいなあ。
ということで、3時間ほど説明を聞いて、自由時間が1時間と決定。
とはいえ、これだけ見どころが多いと、1時間でもあっという間。

いやあ、納得の世界遺産ですなあ。特に仏教美術が好きな人にはたまらないでしょうなあ。


ということで、ボロブドゥールのレポートは後編も作りました。興味のある方は、どうぞ〜。
                              ボロブドゥールのレポート後編を見る


公園内の壁のない開放的なレストランで食事をしながら、凄かったね〜〜。よかったね〜〜と盛り上がったんだけど、気になるのは、群がる物売りのおじさんたち。彼ら、レストラン内には入っちゃいけないことになっているらしく、ぎりぎりのラインからセンエン攻撃を繰り返す・・・。気の小さい人には、結構、辛いかも。





チャンディ・パオン


昼食後、近くのチャンディ・パオンという仏教寺院へ。

この寺院はボロブドゥールに先立つ8世紀後半に作られたとされるもの。

小さなお堂が一つ残ってるだけで、観光客もいないんだけど、半人半鳥(キンナラ)のレリーフが、とても綺麗。
ボロブドゥールのレポート後編にキンナラの写真をUPしてありますので、興味のある方はどうぞ〜。

時間があったら、ちょっと立ち寄ったほうがいいと思うな。ボロブドゥールから近いしさ。

小さな寺院なんで15分足らずの見学で終わったんだけど、わたしたちが帰ろうとするころ、物売りのおじちゃんたちが、自転車でやってきた。

おじさん、遅いよ〜。





チャンディ・ムンドゥ

お次は、やはり近くにあるチャンディ・ムンドゥへ。ここもボロブドゥールに先立つ8世紀末から9世紀に建てられた仏教寺院。

いやあ、行って驚いた。
・・・凄いよお、ここ
ボロブドゥールに行ったら、ぜひぜひ立ち寄るべき。堂の中の石の三尊像も凄いし、レリーフも凄い。ここも遺跡のレポートの方に幾つも写真をUPしちゃったので、それ以外のものをUP。
左は三尊像のうち、金剛手菩薩。インドのエローラの影響がびんびんですね。
右は外壁のレリーフ。ここのレリーフは八大菩薩が見事なんだけど、それ以外のレリーフも、こんなにすてき。


ちなみに、この遺跡には、とっても大きなガジュマルの樹があって、大人でもターザンごっこができます・・・。





遺跡めぐりが終わったところで時計を見れば、2時過ぎ。これから、ジョグジャカルタに戻り、バティック工房やワヤン(影絵芝居)を見ることになっている。

バティック工房


バティックというのは、日本では「ジャワ更紗」としての方が有名かもしれない。

インドネシアの伝統的な染色工芸で、基本は、ろうけつ染め。

手描きのものから、型押しまで色々あるけど、当然、手描きのものの方が高い。

で、左の写真は手描きの作業中なんだけど、布の幅に注目。
実はこれ、日本の反物。
ここで、ろうけつ染めにした反物が日本で高く売れるんですね。
よく見れば、工房の入口に古い日本の着物姿の女優さんのポスターもありました。

この工房、お店も付いてます。
見るとやっぱり、欲しくなります。


ああ。いいものはやっぱり高い・・・・。
(ちなみに、ここで清水の舞台から飛び降りるつもりで買ったスカーフは、帰国後、母親に母の日のプレゼントか、そうかそうか、といわれて奪われました。うう)





ワヤン(影絵芝居)

本日、最後はワヤン(影絵芝居)見学。

人形の形が奇妙にデフォルメされているのは、イスラム教が入ってきてから、偶像崇拝が禁止されたから、わざと形を変えているんだそうな。


影絵芝居、といっても、これは本来、祖先供養のために、お金持ちとかが自宅で一晩中行ったものらしい。

なんでも、一晩中、これを上演していると、中にはトランス状態になる人もいる・・・って、神がかり?祖霊が降りるのか??





こちらは、楽屋裏。

本来、あの白い幕の向こう側で鑑賞するんですが、こっちから見たほうが楽しいかも。

実際、幕の向こうで、ガムランの音楽を聴きながら、単調なワヤンを見ていると、眠くなってくる。
こんな感じからトランス状態になるんだろうか・・。

なんとなく、唐突に盆踊りを思い出した。

そういえば、盆踊りも、元々は祖霊供養だよね・・。





ということで、本日の観光、おしまい。ソロの街についたのは夜の6時過ぎ。いやあ、初日も凄かったけど、今日も、見どころ満載でした〜。
でも、こんなにツアー序盤にハイライトを持ってきてしまって、後半は持つのだろうか?

明日は、ソロ近郊の遺跡めぐり〜。



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